少し前、知人宅を訪れた際に「ひなあられ」を出して頂きました。何粒か摘まみながら食べていると、ふと「これを食べるのは何年ぶりだろう?」と思いながらも最後に食べたのがいつだったか記憶がありません。しかも、昔食べたのはもう少し違ったような気がしてネットで調べてみると「ひなあられ」でも地域によって異なることが判明し、本県外で育った私は一応の納得です。
さて、木曜日の支部稽古会は常連校の姿は見られなかったものの多くの方々が参加して盛況に行われ、私もいつも通り老若男女色々な方々と稽古をさせて頂きました。その中で久しぶりにお願いしたM子先生との稽古では、どの辺りで自分を捨てていくのかを頭に入れて臨むことに。早すぎれば返されるし、溜めすぎると待ちに繋がるということでその微妙なラインに苦心します。
稽古後にM子先生から「いい意味でやりやすくなった。」とのお言葉を賜りました。自分の変化は自分では気づきにくいので正確には分かりませんが、以前は煽りながら攻めていたのが煽りが少なくなり、その分、合気になりやすかったようです。
先日発売された七段戦のDVDを見ていると、試合毎に「勝負の質」が変化するのが分かります。同じ選手でも相手が変わると良くも悪くも前の試合と全く違う試合内容になることがあります。私が注目したのは中京地区から選出された選手。残念ながら上位進出はならなかったものの「勝負の質」が優れていると感じました。確か昨年の七段戦でも高評価だったように記憶しています。具体的には防御態勢から素早く転じて打ちに繋げる選手が多い中、中段の構えを極力崩さず打つべき機会に潔く捨ていく姿勢に感銘を受けます。
七段戦に選抜される超一流選手が自分の特長を生かし展開される試合は面白く、誰のどういう剣道が好きかも掘り下げて考えながら見ると打った打たれたとはまた違う世界が見えてきます。レベルの高い試合を参考に自分の剣道の質、勝負の質を高めていきたいものです。